感想・『暴走デジモン特急』

　デジモンと名の付く映画は、ふと気付くとDVDで所持しているか劇場のスクリーンで見ているという状況になっていました。

　というわけで。

　結論を先に書くと、細田監督の2作品がデジモン映画のトップ2だとすれば、今回の映画はそれに次ぐ良作だったと思います。

　まず、見慣れた現実の風景に異物が入って来るというデジモンテイマーズ的な映像の面白さをよく実現したこと。特に鉄道描写は(細かく突っ込む気になればいくらでもあるけれど)よく描いたこと。

　それから、主役をルキとして、ルキの物語として筋を通したこと。

　敵の種類も絞り込んで、見せ場を分かりやすく盛り上げたこと。

　とはいえ、惜しいことは、オールスター総出演というセオリーからは脱却できず、ストーリーの本筋と関係ないキャラが続々登場してしまったことです。それらのストーリーに関係ないキャラが、それぞれの見せ場を持ってしまったことで、全体としてどこが燃えどころか分かりにくい、バランスの悪いフィルムになってしまったような気がします。デジモンテイマーズの映画なら、タカト、ルキ、ジェンとそのパートナーだけ登場させても許されるような気がしますが違うのかな?

　とはいえ、前回や前々回より映画として良かったと思います。

　と～のは、中村哲治監督を応援しています。

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